犬王考

南北朝〜室町時代に実在したとされる猿楽師の「犬王」。
観阿弥・世阿弥親子と人気を二分したとされていますが、謡曲はひとつも残っていません。

専門家によると、台本も書くし演技もするのが世阿弥、演技に専念する役者が犬王だったそう。
世阿弥は犬王をきわめて高く評価し、犬王の得意とした「天女舞」を取り入れて舞事の充実をはかったとする説があります。

江戸時代中期から能のテンポが遅くなり、室町時代は今の能の、2倍速、3倍速で演じられていたのではないかと云われています。

当時は民衆を熱狂させた野外ロックフェスのようなイベントだったのでは。
想像するとワクワクしますね。


今日の読書
古川日出男『平家物語 犬王の巻』

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