思い出

二十代のころ、ため息がでるほど美しいと思った物語が、小川洋子さんの『薬指の標本』です。

喪失と歪んだ愛が静謐な標本室で紡がれます。
大げさな表現はありませんが、なんとも言えない余韻が残りました。

三十代のころ、美しくて作品の前で立ち止まり動けなかったことがあります。
須田悦弘さんの「クレマチス」です。
なぜか少女時代に戻ったような無防備な心持ちになりました。

美しさに出合った思い出。
いちど枯れた苔リウムが復活してました

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