達治拾遺

✴︎燈下
書は一巻 淵明集
果は一顆 百目柿
客舎の夜半の静物を
馬追ひのきてめぐるかな

✴︎艶にすぎたる
艶にすぎたる牡丹花の
白きを甕にさしはさみ
すなわち痛むこころある
あはれはひとにひめてしか

✴︎ひななる花の
ひななる花のをみなべし
ひななる鳥のいはひばり
老いはつたなき痩せ馬の
草津にくだる日ぐれ路

今日の読書
『日本の詩 三好達治』
近所でヌートリア見ました

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