アウト・オブ・民藝(熟読中)

(自分のなかの)何度目かの「民藝」ブームきていて、なんでだろうなぁ、と思っていたら、いま東京国立近代美術館で民藝展をしていて、いろいろと目にしているからかな、と思ったり。

民藝運動は、生活のなかの美しさを見い出そうという思想家柳宗悦が唱えた生活文化運動です。
「民藝」とは「民衆的工藝」の略語。

民藝の柳宗悦のことをおもうとき、民俗学の柳田國男が連想されます。柳田國男は、西洋の文化が日本に大量に流入してきた明治大正期、「日本人とはなにか」との答えを求め民俗学を興した学者です。

同時期に起こった「民藝」と「民俗学」。
激動の時代に二人の学者の思想と求心力で起こったムーブメントは、魅力的な物語だったのでしょう。

なのでその物語からはみ出してしまうものたちもきっといるはず。

帯の「なぜこれは民藝じゃないの?」は、わたしも思ってた!と共感し手に取りました。
デザイナーの軸原ヨウスケさんとアーティスト中村裕太さんの対談をまとめた一冊。
間にはいる相関図が面白い。(帯裏も!)
意外と読込系の本でした。

『アウト・オブ・民藝 軸原ヨウスケと中村裕太』(誠光社)

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